| ニンジンは、ゆでて食べると、色素「ベータカロチン」の体内への吸収率が高まることが、伊藤園中央研究所などの研究でわかった。
ベータカロチンは紫外線から肌を守る効果があるとされ、これからの季節、有効な調理法といえそうだ。
研究グループでは、24〜41歳の男性8人を対象に、生のニンジンとゆでたニンジンをそれぞれ200グラム食べてもらい、ベータカロチンの血中濃度を調べた。その結果、ゆでたニンジンだと、生の場合に比べ摂取後6時間で平均1・4倍、8時間で1・6倍に達していた。
また、ゆでたニンジンを基に作った野菜果汁を飲んで、肌の状態を調べた別の実験では、摂取後8週間で、13人の対象者全員のシミの面積が減少することが確認された。
提坂裕子・同研究所副所長は「ニンジンは、油で調理してもベータカロチンの吸収率は上がるが、油の取りすぎはいけない。ゆでて食べることを、積極的に考えてほしい」と話している。
(読売新聞)
■ベータカロチンとは
ベータカロチンとは、摂取すると体内でビタミンAに変化する前駆体のプロビタミンAで、色素の一種です。
ビタミンAは動物性食品に多く含まれ、ベータカロチンは緑黄色野菜や海草に多く含まれます。
ビタミンAは大量にとりすぎると、肝臓に運ばれていく途中でほかの臓器にとって毒性をもたらし、過剰症を起こすことがありますが、一方ベータカロチンは、ビタミンAが十分な体内に入った場合は変化をせずに、そのまま体内(肝臓や脂肪組織)にたまります。
その後徐々にビタミンAに変わっていくので、過剰症を起こすことはありません。
また、最近ではビタミンAに変化していないままでも、すぐれた抗酸化作用があることが研究されています。
体内に取り込まれた酸素は、悪玉酸素となり体内でさまざまな病気の原因や老化の原因となってしまいますが、ベータカロチンはこうした酸化から体を守ってくれる抗酸化ビタミンのひとつです。
このため、ビタミンAの半分はベータカロチンとして摂取したほうがよいと言われています。
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